「J1、大宮3-2湘南」(22日、NACK5スタジアム)
年間17位の湘南が大宮に敗れ、来季のJ2降格が決まった。99年、2010年、13年に続き4回目で、札幌、京都と今季J2降格が決まった福岡に並びワーストという屈辱に試合直後から涙する選手もいたが、敵地に駆けつけたサポーターからはブーイングはなし。拍手でJ1再昇格への思いを選手に託した。
好調の大宮に前半から試合を支配された。前半31分に右サイドからのFKがファーに流れたところをムルジャに詰められ先制されると、続く36分にはワンツーで抜け出した泉澤にも得点された。後半7分にもムルジャにヘディングを決められ3点差をつけられた。
勝たなければJ2降格が決まる湘南は後半開始時点で長谷川アーリアとジネイを、さらに後半23分には右膝前十字靱帯で戦列を離れていた菊地俊介を投入。同32分、38分にジネイが得点し最後まで諦めなかったが、勝利には届かなかった。
J1残留を果たせず、選手たちは次々にピッチに崩れ落ちた。涙ながらにサポーターへ感謝のあいさつをすると、スタンドからはブーイングはなし。「(山田)直輝!来年も頼むぞ!」、「菊池(大介)!お前が泣いてどうするんだ!」など、激励の声ばかりが飛んだ。
山田は「降格した試合で拍手してくれている。頑張らなきゃいけない」。キャプテンの高山は「今日とか絶対に勝たないといけない試合で勝てなくて…。ブーイングでも正直、いいと思うんですよ。それでも拍手してもらえるのは感謝しないといけない。拍手された時に一番悔しい気持ちになった。J2に落ちてもJ1に帰ってこないといけない」と雪辱を誓った。
「湘南ベルマーレ」4回目のJ2降格。
自分の応援しているチームが降格する。
これを嬉しいと思う人はいないわけで、「怒り」の感情が出てくるというのはある種普通です。
サッカーに興味がないという人にはわからないかもしれませんが、そのチームが好きであればあるほど、思い入れが強くなり、選手批判であったり監督批判であったり。
降格した試合で拍手ができる湘南サポーターは立派だと思います。
最後の試合も諦めず戦ったことで3点差を1点差まで詰め寄るという夢がある試合にできたのではないでしょうか。
一概に降格の原因を決めることはできませんが、僕が考えた理由としては、
「博打の失敗」にあると思います。
今期に限らず、少々独特な戦いをする賭けに出てそれがうまくはまらなかったのでしょう。
逆に考えるともしうまくはまっていたらJ1でも上位に迫る勢いだったはずです。
チョウ・キジェ監督が積み上げてきた走るサッカー最後の賭け。
賭けに失敗した選手、サポーター。
両方とも悔いはないでしょう。主力選手が退団したりした中でよく戦ったとここは褒めてあげたいです。