アメリカのとある町長の失言

【11月16日 AFP】米ウェストバージニア(West Virginia)州の町長がミシェル・オバマ(Michelle Obama)米大統領夫人を「ヒールを履いた類人猿」と評したフェイスブック(Facebook)の投稿に賛意を示したことから激しい反発を招き、辞任に追い込まれた。米メディアが報じた。

ウェストバージニア州にある人口500人足らずの小さな町クレイ(Clay)の町長を務めていたビバリー・ウェーリング(Beverly Whaling)氏は批判は必至と思われるようなコメントを称賛したとみられたことから激しい非難を浴び、15日に辞任した。

クレイ郡開発事業団(Clay County Development Corp.)のパメラ・ラムジー・テイラー(Pamela Ramsey Taylor)代表は、米大統領選でドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が勝利したことを受け、フェイスブックに「これで気品があって美しくて堂々としたファーストレディーをホワイトハウス(White House)に迎えられるかと思うとわくわくする」「ヒールを履いた類人猿は見飽きた」などと投稿したとされる。

これに対してウェーリング町長は「あなたのおかげで最高の気分よパム」と書き込んでいた。

地元メディアの報道を引用して伝えた米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)によれば、2人のコメントは後に削除され、フェイスブックページも閉鎖されている。また、テイラー氏は更迭されたという。

オンラインの署名運動サイトには、いずれも女性のウェーリング氏とテイラー氏の辞任を求める署名が全米で16万人近くから集まっていた。

クレイは、今も奴隷制の名残が残るウェストバージニア州クレイ郡の中心地。

全文はURL先
http://www.afpbb.com/articles/-/3108120?cx_part=topstory

言いたいことも言えないこんな世の中じゃ。

アメリカヴァージニア州の小さな町クレイの町長が、口を滑らせて辞任したというニュースです。

アメリカは自由の国だったような気がしますが、発言内容には気をつける必要がありますね。
トランプ大統領が当選したからといって、軽口を叩いていい風潮になったわけではないようです。むしろ以前よりずっとピリピリしているように見受けられます。

第二次大戦時のアメリカ大統領のルーズベルトは当時の新聞にこんな文章を寄稿しています。
「日本人は我々と同じように、目もあり口もあり鼻もあり、手もあり足もあり頭もある。しかし人間である証拠はどこにもない」
かつてのアメリカはそんな内容を堂々と言える風潮があったようなのですが、100年も経たないうちに随分変わるものですね。

ところで、今回「ヒールを履いた類人猿」と揶揄されたミシェル夫人ですが、この方中々のシンデレラなのだそうです。頭の中がっていうわけじゃなくて、人生が。
元々貧困地区の生まれだったそうなのですが、努力でプリンストン大学へ入学し、ハーバード法科大学院を修了して弁護士に。そこのインターン(実習生)として現れたのが、バラク・オバマ氏。(当時はハーバード在学中)
オバマ氏がミシェル夫人をアイスクリーム屋に誘ったことから恋人になり、結婚。そしてゆくゆくはアメリカ初の黒人ファーストレディーに。
なんというか下手な三文芝居よりもよくできたサクセスストーリーですね。

ところでオバマ大統領というと、内政はなかなかうまくやりましたが、外交に関してはあまりふるわなかったイメージがあります。
しかしトランプ氏よりもヒラリー夫人よりも、いわんやウェーリング町長よりもずっと、彼は上品でした。立ち振る舞いや言葉遣いなんかは、ずっとずっと上品だったと思います。

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