2016年のノーベル文学賞が13日午後8時(日本時間)に発表される。毎年、有力候補として名前が挙がる作家・村上春樹さん(67)が受賞する可能性について、
最新刊「村上春樹はノーベル賞をとれるのか?」(光文社新書、799円)が話題となっている文芸評論家の川村湊さん(65)は「30%」と予想。根拠として3つの理由を挙げた。英ブックメーカー「ラドブロークス」の最新賭け率で、村上さんはグギ・ワ・ジオンゴ氏(ケニア)に次ぐ2位につけている。
下馬評としては本命と言えるが、川村さんは「大穴」と評した上で、村上さんの受賞の可能性を「30%」と分析した。
「推論にすぎませんが、今のままでは可能性は低いと思います」本命にはジオンゴ氏、アドニス氏(シリア)、フィリップ・ロス氏、ドン・デリーロ氏(ともに米国)ら、いずれも賭け率で上位にランクされている作家の名前を挙げた。
30年以上にわたって村上作品を追い、高く評価してきた川村さんだけに「取ってほしい願望はありますし、
取るだけの文学的価値もあると思います」としながら「現時点では難しい」とみる。根拠として以下の3点を挙げた。〈1〉賞の持ち回り傾向
「同じ言語や国・地域の受賞者を続けない傾向があります。長らく取っていないアフリカやアラブは有力ですし、そろそろ米国も、という空気もある。
アジアは12年に中国の莫言氏が受賞していますから、ちょっと早い」〈2〉賞との相性
「世界中で売れていることで、社会性に欠け、エンターテインメント作家とみられている可能性もある。テーマが隠れ、読み取りにくい点は確かにあります。
良さでもあるのですが」〈3〉受賞の必然性
「2009年の『1Q84』以来、大きな長編作品を書いていないので『これで文句ないでしょ』という強い作品が求められているのかもしれません」
一方で「(選考する)スウェーデン・アカデミーには若い世代や女性も増えていて、今までにないものをよしとしようという変化もあります」とも話す。
村上さんは既存のセオリーを超えての栄冠となるか。世界中のハルキストが発表の声に耳を澄ます。http://www.hochi.co.jp/topics/20161013-OHT1T50045.html
ハルキストという単語が秋の季語になろうとしています。
文明には優劣というものが存在しますが、文化に優劣は存在しません。
しかしはっきり申し上げまして、中国文学というのは、あまり進展しないのが現状です。
理由は簡単、共産党に目をつけられたら逮捕されるからです。
文学に限らず創作という活動は、幾ばくか、フラストレーションの発露という部分を持ちます。しかし中国では共産党に対してつもる思いがあっても、それを直接表現することができません。それは単純にハンディキャップと言えましょう。
その点、2012年にノーベル文学賞を取った莫言という人物は、よくやったなぁと感心するばかりです。
ところで豆知識な話になりますが、莫言というのは「モーイワン」あるいは「モーイエン」と読むそうです。そして莫言という言葉の意味は「語る言葉はない」だそうです。
莫言(語る言葉はない)と書いてモーイワン。これは偶然でしょうか、それとも狙ってやったのでしょうか。
さて話題を本国に戻します。世界の春樹こと村上春樹さんです。
毎年毎年10月ごろになると「今年こそは!」と村上春樹さんのファン、通称ハルキストが東京某所のカフェに集まって、落選の報せを受けて落胆するというのが恒例行事になっています。
今年こそは受賞できでしょうか。いかがでしょうか。
とはいっても、私は文学だとか芸術そういった高尚なものは、まったくわかりませんし興味もないんですけど。