国立33大学で定年退職者の補充を凍結

国立33大学で定年退職者の補充を凍結 新潟大は人事凍結でゼミ解散

2015年度に国立大学86大学のうち、33の大学(38%)で定年退職した教員の後任補充を凍結する人件費抑制策が取られていたことがわかった。
国立大学の人件費抑制策については、ノーベル賞受賞者を輩出するなど、高い研究力・教育力を誇る北海道大学が8月、国から交付される「運営費交付金」の減額などによる財政悪化を理由に、来年度から2021年度までに教授205人分に相当する人件費を削減するよう各部局に求めている。
新潟大学も今年度から約2年間、教員人事を凍結する方針を打ち出し、ゼミがなくなるなどの影響が出ているという。
大隅良典さんのノーベル医学生理学賞受賞決定に沸く日本だが、大隅さんの研究の舞台となったのも国立大であり、このまま教員が削減されれば国立大学が地盤沈下しかねない状況だ。

■国大協は「実際には凍結している大学が33以上ある可能性がある」

北海道大学が定年や任期満了などで退職する教員の補充を行わない形で、教授205人分の人件費を削減する提案を教員側に示していたことを受け、同様の人件費削減策を行った大学がほかにないか取材した。

国立大学協会が、昨年、国立大学を対象に行った調査では、2015年度に「定年退職する教員の補充を一部凍結している」と回答した大学が33に上った。
担当者は取材に対し、「自発的に答えた大学が33あったというだけで、やっている大学が他にもある可能性がある」と話す。

後任人事を凍結する大学が増えている理由としては「国からの運営費交付金が年々減っているなか、大学の規模に関わらず、常勤雇用の人件費の確保に苦慮している。
研究資金として期間限定の人材を採ることはできても、定年までの人件費を見込むとなると厳しいため、運営費交付金の確実な措置がなければ、人件費抑制が進んでいくと思われる」と説明する。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

THE PAGE 10月8日(土)11時5分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161007-00000003-wordleaf-soci&p=1

インフラはケチっちゃいけないんですよ。偉い人にはそれがわからんのですよ。
 大学教授の人件費削減、加えて、大学の規模縮小という話題について、2ちゃんねるでよく見られる書き込みがあります。それというのは要約すると、
「この大学の研究は、金になるの?」
 とのことです。
 日本人は皆無宗教と言われていますが、「科学」と「資本主義」については、おおよそそれを信奉し、何か物事を考える際に、それらを物差しにもってくる傾向があるように思えます。今回の件に関しては「資本主義」ですね。
 大学が「資本主義」に貢献するかどうか、また、今後していくかどうか。それが非常に気になる人が多く、極端な話になると「金にならない人文科目なんて閉鎖してしまえ」という意見も見られます。
 そういった意見が出ると、「学問というのは金になるか否かが重要じゃあないんだよ」との反論が出ます。私はこちら側のスタンスです。
 金になる、金にならない。企業に就職して、役に立つ、役に立たない。資本主義社会に貢献している、貢献していない。
 それらの枠組みから離れたところにある、異なる価値体系。それが「学問の価値」だと思っています。

 ところで先日、「自動作曲ソフト」というものを見つけました。そのソフトを使って作られた音楽は、若干チープな印象を持ちましたが、十分に「聞ける」音楽でした。
 作曲というのは、技術は勿論必要ですが、創造力が必要な分野です。ですので、「こんな曲をプログラムが作るのか」と、ちょっと感動しました。

 資本主義社会が今後続いていくならば、今行われている仕事は徐々に、機械やプログラムに置き換えられていくことでしょう。
 今後、労働が機械化され、労働が人間を必要としなくなった時。あるいは、資本主義社会が瓦解し、別の社会体系に置き換わった時。
 社会が大いに変遷し、今あるものが別のものに進化して、それでも人の知性の根底にあるものこそが「学問」なのではないかなぁと、私は思います。

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